Talkin'
about Kiitosキィートスについて語ろう
ニコンファンから聞き、
キィートスに通うように
なりました
後藤 哲朗Tetsuro Goto
ニコンOB(開発本部長・執行役員・フェロー歴任
“ミスターニコン”)
千葉大学工学部電気工学科を卒業後、1973年日本光学工業㈱に入社。フィルム機のF3からデジタルのD3シリーズまでの主要機種およびDfを開発してきたことから“ミスターニコン”と呼ばれる。執行役員、開発本部長、フェローなどを経て2019年退社。

後藤哲朗さんは、ニコンF3を皮切りに数々の名機の設計に関わってきた。より良く動き、壊れづらいカメラを作るには、使われた結果を教えてもらわない限りステップアップできない。だからサービス部門に足を運び、修理担当の人から聞いた話をカメラ設計に役立てていたという。そんなご本人の愛機であるニコンFとF2はキィートスでオーバーホールしてある。「F2は、ちょっとギシギシした感触があったものがなくなり、滑らかになりました。24㎜レンズも40年間何もせずに使い続けていたのでピントリングがスカスカだったものが、程よい軽さになって戻ってきました」と仕上がりの印象を語る。メーカーの部品保有年数、すなわち修理義務の目安は生産完了から8年程度。それからはるか先の未来に向けてキィートスは盤石の構えで整備してくれる。「機械式は適切にメンテナンスすれば動きます。それに対して電気式は交換部品がなくなればただの置き物になってしまう。だからこそメカものは安心してキィートスに任せられます」
後藤さんはニコンF3発売時に、電子回路の修理に関する講師として欧州のサービス拠点を回った経験もある。
ものづくりの喜びと厳しさを熟知する後藤さんは電気と機構設計のプロだが、純粋な機械式カメラも手がけている。往年の名機であるニコンS3とSPを復刻するプロジェクトで図面を預かったのは後藤さんの部署だった。当該のカメラを実測した値は図面の数値と違い、製造現場で修正していたことが判明したという。「ニコンFでもボディとミラーボックスの基部ですり合わせがされているので、精度を出すには苦労がつきまといます。キィートスは、そういう時代のカメラを扱っているから大変だと思います」
後藤さんのマイベストはF2フォトミックS。「入社した年に20回の月賦で買いました。質実剛健でこれが一番格好いいと思っています」
キィートスで整備した後藤さんのニコンは今日もキレのあるシャッター音を響かせている。
後藤さんはニコンF3発売時に、電子回路の修理に関する講師として欧州のサービス拠点を回った経験もある。
▲ニッコールレンズ付きの某カメラ購入を目論む先輩社員から適価で譲り受けたというニコンFブラック。
▲「日本光学の社員になったからには一番いいカメラを」と奮発して入手したニコンF2フォトミックS。